◎夏の風物詩!保活指南まとめ、のシェアでございます。

すっかり夏の気配ですね!
ということは、来春からの保育園選択に向けて、ぼちぼち希望園をリストアップしたり、見学をしたり、といったアクションを始めるのに良い季節です。笑
 
仕事柄か、毎年、保活に関する質問をいただくことが多いので、ランチついでに保活指南をすることが多いのですが、何年か前に、仕事つながりのパパ友からメールで質問をもらいました。メールだったので、普段はしゃべり散らかしていることを、うまいことテキストに残すことができまして、パパ友の許可を得て、若干追記などしつつ、当時の「保活指南まとめ」を公開することにいたしました。
 
今年もチラホラ、「例の、あの、保活指南の記事よみたいYO」という連絡が届き始めたので、風物詩的に公開いたします。
(※近く、ブログ記事にしてアーカイブできるようにしておきます。)
 
 
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▶前提条件
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・私が保活をしたのは、2012年、23区内です。いまでは超激戦区。当時もそれなりに激戦と言われている地域でした。
・23区内の超超激戦区にお住まいのパパ友とのやりとりの再録です。
・保活の本番は、行政から募集概要が発表される10月以降です。が、幼子を抱えて、猛烈な情報収集は思うように進みませんから、夏頃からボチボチと、、、という感じで、準備を始めておけると安心です。
 
・当時は無かった情報源として、下記2つがオススメです。
 −保育園に入ろう! 保活のすべてがわかる本(2016年発行)
  必読!体系的、網羅的に基本を押さえられます。ともだちが書いた本でして、信頼できます。
 
 −日経DUAL みんなのラクラク保育園検索
  これ便利!公立保育園のリストは簡単に手に入るのですが、近所の民営保育園を探すのは、クチコミ頼りが常でした。奇跡の検索エンジンです!
 
 
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▶情報収集編
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保活は、区によってまったく事情が異なる(基礎自治体がルールを作っている)ので、まずはお住いの基礎自治体(住民票を置いてる役所)のルール、を知ることが最優先です。それによって対策が異なるので。
 
次に、認可園以外の保育園について、地元ママ友からのクチコミ情報で所在や評判を調べ(区からは引き出せない情報なので地元ネットワークが最有力は情報源となります)、とりあえず可能な限り(入園の)申込だけはしておく、という2つが初動です。(認証・私立の場合、各園のルールによりますが、申込み順であるケースも多い(少なくとも公にはそういうルールということにしている園が多い)ので、入園申込みにコストが掛からない園については、見学前でもとりあえず入園申込みだけでもしておくと良いかもです)
 
後者はすでに対処済みのようですので、区の保育課のカウンターに行き、「もらえる資料と情報のすべて」を引き出してください。単に資料をもらうだけでなく、基本的なことを資料を見ながら説明してもらい、質問もして来ちゃうのが早いです。
 
(ちなみに、私が住んでいる◯◯区の場合、昨年度の園毎の申込者数の一覧資料をもらえたので、待機児童問題の現実的な難易度を自分なりに分析する一助になりまして、冷静に実態把握できましたし、対策を打つ際の意思決定の助けになりました。下記にまとめた程度の客観的な実態把握ができるくらいのローデータは、もらえます。
具体的には、第1志望の申込者数と、第2−11志望の申込者小計数があり、「第一志望の申込者数」が実質的なN数となります。各園の定員数と第一志望のN数の比率が、実質的な競争率です。というのも、◯◯区の場合、まず、第一志望者を母集団とした抽選を行い、定員に至らない場合は、第2−11志望者をまるっとまとめた集団を母集団として抽選をするのだそうです(!)。各区で抽選方法は異なるでしょうが、こういったプロセスがわかっていると、実質的な競争率を見積もるヒントになりそうです。
ちなみに、私が保活をした年の「0才児クラス入園希望者」の区全体の実質的な倍率は、1.6倍でした。加えて、園ごとに倍率を割り出してみると、最高倍率の認可園は4.5倍である一方で、倍率1を割っている認可園も6園/29園あることがわかりました。また、自身の第一志望園の実質的な倍率は1.3倍だったので、まあ、一定の対策をすれば入園可能であろうと踏みました。ちなみに、「1才児クラス入園希望者」の区全体の倍率は、1.9倍。0才児入園に比べて、倍率はあがるものの、個人的には、想定していたよりはエゲツない差ではないな、と思いました(2人に1人しか入れない、という意味では十分にエゲツないのですが、0歳入園と1歳入園の倍率の差分は、イメージほどは大きくないなと思いました。)
 
また、◯◯区の場合、「ポイント」の点数を1点でも上げておくことが大切なので、ルールの範囲内で出来る事を考え尽くして(懇願お手紙とかは完全に都市伝説なので全く無駄です)、2点の加点+時間的優先権、を得ました。加点の条件は、例えば、認可園申込以前に有料の保育サービスを区が規定する一定量を超えて利用した実績をつくり証明する書類を提出するなどですが、このポイントの付き方が区によって全く違うので、区のルールの把握が大事です。
 
ちなみに、すでにご承知おきかと思いますが、預け先の選択肢としては、次のようなものがあり得ますので、列挙しておきますね。
 
1)認可園(公設公営/公設民営/民設民営があります。つまり、私立の認可園もあります)
 
2)東京都認証園(基本民営)
 
3)認可でも認証でもない園(もちろん民営のみ。玉石混交ですが、高付加価値のインターなどもこれに含まれます)
 
(区の事業なので、区役所でついでに情報収集してくると良いです。保育園NGの場合のオプションとして、実際に利用経験のあるママ友を多数知っています。ただし倍率は同じく厳しいです。また、集団保育ではないので、長くても2才児クラスまでが限界です。平行して毎年保活をし、空きが出来たら保育園に移るのがオススメです)
 
5)預かり保育のある幼稚園
(ほとんど最終手段ですが、仕事を辞めてしまうよりもベターです。ネガは、お弁当持参のケースが多いこと、夏休みなどの長期休暇があるので対策が必要なこと、延長保育も17時までなど保育園よりも早めの場合が多いことがあげられます)
 
6)月極契約ができるベビーシッター会社(15−30万/月とコスト高ですが、一応手段のひとつではあります。オススメできるシッター会社はご紹介可能です。我が家の場合は、上記2〜4の選択肢は現実的でなかったので、月極シッターが最も現実的な代替案でした。良質なシッターさんを確保するためには、なるはやの登録が必要(入会金+シッター利用の有無に関わらず登録時点からの月会費の発生)でしたが、前述のような倍率分析ができたので、確実な加点対策を講じれば入園可能であろうと考え、ウン十万をドブに捨てずに済みました。あのローデータがもらえずに、客観的な倍率が計算できなかったら、おそらく、投資という名の元に、リスクヘッジをしたと思います。。。)
 
7)【追記】私が保活をしていた当時はありませんでしたが、その後の保育行政改革で、認定こども園(幼稚園+保育園の合体型)、小規模認可保育園(0-2歳児対象)などの枠組みも増えましたので、要確認です。いずれも、区にリストがあるはずです。
 
次は、見学などのプロセスに入りますが、長くなるので、ひとまずは初動のみに留めておきますね(笑。また別途、見学などのプロセスについてお知らせしますー!Good Luck☆☆☆
 
 
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▶見学編
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保育園見学の件、まず第一に、待機児童問題のことは一切忘れてください。つまり、「待機児童問題が大変だから入れれば御の字」ではなく、「こちらが保育園を選ぶのだ」、というマインドセットに入れ替えてください。
 
そして、ご夫婦で、子育ての大方針のようなものや、保育園に求めるものを改めて共有し、我が家なりの「保育園の選択基準」を定めてください。「大切な大切な我が子をこの保育園になら預けてもいい、と思えるところにしか預けない」という決意はわりと大切です。ご両親の保育園への信頼/不信は確実に子どもに伝わりますので、子どもの保育園生活における精神状態に直接的に作用します。また、信頼に欠ける預け先は、必ず、そうまでして仕事を続けるべきなのか?という迷いを連れてきます(断言!)。
 
(あくまで参考までですが、うちの場合は、こどもの環境づくりは親にとっては相当優先度の高い役割という認識から、預け先のリサーチに時間的投資を惜しまないこと、預け先の選択に際しても時間的&金銭的投資を惜しまないことを最優先としました。信頼できない近くの認可園に預けるくらいなら、信頼できる遠くて保育料の高い保育園を選ぶ、と。その上で、保育園に求める保育内容のプライオリティも決めました。毎日のことだから近いことが大事、という論もありますが、個人的には、利便性<信頼、という立場です)
 
うちの場合の具体的な調査手順は、以下の通りです。
 
1)候補園のリストアップ:
まず登園の可能エリアを、理想エリア/許容範囲内エリアに区分。保育内容の開示内容や評判などを参考に、合計10園リストアップしました。この際、認可、認証、認可外、独立系、インターなど、形態を問わずに横断的にリストしました。後のリサーチの結果の記録のために、エクセルにリストをつくっておきました。
 
2)各園に3回以上電話:
釈迦に説法ですが、電話対応はわりと素直に現場の実態を表すので、平均値を出すために各園に3回以上電話をして、対応の質を確かめてエクセルに結果と印象を記録。最終的に、電話取材段階で3回とも◎だった保育園は、現場の実態も◎。逆もまたしかりでした。
 
3)保育園見学:
保育園の見学は基本的にすべての園でWelcomeなので見学自体は可能です。ただ、予約をしておいた方がベター。この時、物理的な環境(園庭の有無や園庭がない場合の代替手段など)を確認することもそうですが、個人的には「整然としているか、雑然としているか」が参考になりました。また、我が家の場合、すべての園で質問したことは「こどものケンカに大人がどのように介入しているか?」でした。実際、見学していると、高確率で“小競り合いをしているこども”はいるので(笑、実態も見えるわけですが、一応質問もしました。意外と即介入してしまう園と、しばらく子ども同士の解決を見守る園に大別されますが、うちは後者を希望。意外と、現場の実態が前者である園は多かったです。その他も、各園で気になったことは聞きました。
 
4)園の方針など:
認可園の場合ほぼ同じですが、私の体験としては各園で大きく特徴が異なりました。認証や私立の場合は、まったく独自なので確認が必要です。うちの場合、認証や私立で「特徴」と掲げているものが、まったく我が家が求めるものと違う場合が多かったです(週イチの英語クラスにはネイティブの先生が来ます!とか)。
 
5)先生方の様子:
楽しそうか、つらそうか、ですね。こどもと接している場合は、大抵の場合に活き活きとしている先生が多いのですが、その他の業務をしている先生方の様子も、一応みました。あと、無駄に忙しそう(というか、バタバタしているなど)とか、雰囲気に違いはありました。個人的感想としては、大規模園は、超忙しそうという印象を受けました。
 
6)夫婦で摺り合わせ:
10園すべてを夫婦で見学するのは無理なので、そのうち優先度の高い数園を夫と見に行きました。いくつかの基準園があれば、その他の園の共有もしやすいので、問題ありませんでした。
 
長文すみません、とりあえずこんな感じですー!質問あれば、どうぞー。
 
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以上、我が家の場合をサンプルとした、保活指南です。
 
これまで何組のともだち夫婦にこの話をしてきたか、もう数え切れませんが、たいだい、それらのともだち家族からは、お礼と共に認可園内定の連絡をもらうことが多いです。居住地はそれぞれ違いますので、勝因がなんなのか分かりませんが、このやりとりをしたパパ友も、激戦区のなかでのサバイバルに成功したそうです。勝因は、下記のようなことなのかもしれないな、、、と思いまして、パパ友からのお礼メールを転載して、こちらの記事をおしまいにいたします。
 
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▶パパ友より。
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ありがとうございます。保育園の件は感情的な話が多いので、岡本さんの話はとても分かりやすくて凄く役に立ちました。
 
また教えて頂く事があるかと思いますが、今回は色々なアドバイスを聞けてとても助かりました。何に集中すべきか、どういう展開があるのか、等考える選択肢を整理できたのと、基礎情報を押さえられたので、ネットの情報に踊らされないですんだのがとてもありがたかったです。
 
> 「大切な大切な我が子をこの保育園になら預けてもいい、と思えるところにしか預けない」という決意はわりと大切です。
 
この視点は重要視していなかったのですが、言われてみれば大事ですね。明日所用がありちょうど有給取ったので妻とゆっくり話してみます。
 
とても参考になりました。
取り急ぎお礼まで。
 
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