◎はじめてのまいご、と4歳児の論理性。

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今年の1月、わたしの神戸出張に夫氏と娘氏にも同行してもらい、プチ神戸旅行をセットしたときの記録。

 

ちょうど週末の仕事だったのでそうしたのだけど、神戸で子連れで行くスポットが思いつかず、プランがスタックしていたところに、撮りためていた「NHKSwitch!インタビュー」をみて、神戸郊外に店舗を構える、小山進さんという世界的パティシエのお菓子屋さんをたずねることにした。Switch!インタビューの内容にとても感動したので。

※なんとリンク貼ろうと思って検索したら、Switch!インタビュー「小山進×土田康彦」の回、4月30日に再放送されるそうです!笑 小山さんも土田さんも、お二方ともとても素晴らしかったので、オススメです。

 

 

で、まずは「はじめてのおつかい」のお話。

 

そこにはケーキ屋さん、ショコラティエ、マカロン屋さん、バームクーヘン屋さんと、独立した世界観で演出された複数のお店が、エリア内に飛び地のように並んでいるんだけど、なかには「未来製作所」というこどもしか入れないお菓子屋さんがある。

 

こどもしか入れない、小さいトンネルをくぐって入るお菓子屋さん。お財布を握りしめて、これも、はじめてのおつかいかしら。笑

 

予約不要で何度でも入れるシステム。娘氏は初めての場所には慎重なタイプなので、最初はほとんど秒速で出てくるんだけど、顔は笑顔。何度も何度もそれを繰り返して、だんだん滞在時間が延びて、とうとう買い物して出てきた。なにか、大当り!したらしくて、嬉しそうにまた入っていきました。

 

未来製作所というネーミングに、哲学が詰まってるし、徹底してコドモしか入れない演出にしてるとか、出入り自由で何度でもとか、とてもいいな、と思います。

 

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で、その翌日、夫氏に娘氏を託して、わたしは朝から夜まで仕事。
2人は神戸を満喫したらしいのですが、「はじめてのまいご」も体験したそうです。
アンパンマンミュージアムなるところの園内での出来事らしいので、まあ程よい難易度でよかった。笑 娘氏曰く、

 

娘氏「パパがみえなくなって、ないちゃったの」
ママ「そうだったの、びっくりしたね。それで、どうなったの?」
娘氏「やさしいおばさんが、たすけてくれたの」
ママ「よかったね。どんなふうに?」
娘氏「(娘氏に)パパをさがしてるの?って(聞いてくれた)。だから、パパは青いジャンバーを着てる人、っていったの。それで抱っこしてくれたの」
ママ「ちゃんと伝えられてすごいね!(マジで驚くw)それでパパに会えた?」
娘氏「うん」

 

パニック時に、最も効果的な一言を伝える的確さに、おどろきました。人混みの迷子においては、「青いジャンバー」のような目立つ視覚的特徴を伝えるのがもっとも効果的なわけで、娘氏は、はじめてのまいご、というパニック時において、パパは今日は青いジャンバーを着ていた、という正しい情報を思い出し、それを自ら端的に伝えたのかと思うと、すげーなと思ったわけです。

 

もっとも、「青いジャンパー」が、この場合の問題解決において最も効果的である、と本人が自覚していたかどうかは、確認できないわけだけど、解決に向けて行動できたのは、すげーなと。

 

迷子対策は、主にキャンプの時に伝えていたのだけど、とにかく陽が落ちると辺りは真っ暗になってしまうので、たとえエリアを決めて約束するにしても、ちょっと走って行ってしまったら親が目視で居場所確認することは難しいし、下手をしたら、自力ではテントに帰って来られない可能性があるので、キャンプに行くたびに、迷子対策については伝えることになるわけです。

 

・テントがわからなくなったら、近くのオトナに助けてもらうこと。

・ママーーー!!!と叫んでもわからないから、娘ちゃんママーーー!!!と叫ぶこと

・そうしたら、ママにも聞こえるかもしれないし、もし聞こえなくても、まわりのオトナの人が娘ちゃんが困っていることに気付いてきっと助けてくれるから、心配しなくてだいじょうぶ

 

というストーリーを刷り込んではいた。昨年は15回キャンプをしたので、まあ、記憶に定着するには十分な回数だったのかもしれない(街ナカでの対策は別途教えたほうが良さそうだな。苦笑)。

いずれにしても、本人がパニック状態にあるときに、ただ泣き喚いて立ち尽くすのではなく、解決に向けて脳みそを働かせる踏ん張りがきいたこと、本人にとって得意なことではないはずなのに初対面のオトナとしっかりコミュニケーションをした、ということに、よくがんばったなと感心した。

  

それで、昨年の夏にうっかり氷を飲み込んでしまったときの様子を思い出して、娘氏にとって、パニック時には「自分が論理的に納得できること」が最大の安心である可能性は、ほぼ確定だなと思うに至る。将棋とか、向いてそう。

 

ーーー 以下、2015年6月(4才2ヶ月)の記録を再掲。

 

◎氷パニックと論理的思考

 

昨日、娘氏が氷を意図せず飲み込んでしまったらしく、本人が軽くパニックになり、突然「氷がのどにつまっちゃった!」と大泣き。その時点で、大きな声で泣けており、同時に大きく息が吸えているのが確認できたことと、直前に大きくむせていなかったので誤嚥の可能性も低いと判断できたので、私としては安心しており、ひとまず抱っこ

 

「びっくりしたねー」などと声を掛けつつ、「大きな声でお話しできているから大丈夫だよ、安心して」と言うと、引き続きの号泣状態で、「大きな声でお話しができなかったらどうなっちゃうのーーー?」と、かなり不安そうに聞いてきたので、パニック時も論理的に考えられるんだな、と逆に感心してしまった。同時に、呼吸が出来ないと困ったことになる、ということを理解していることもわかった。

 

そんなことを考えつつ、「そうしたら、ママが娘氏の背中を強く叩いたり、おなかを強く押したりして氷を出すからちょっと痛いかもね、でもだいじょうぶよ」などと説明。それに伴っていろいろ聞いてくるので、最終的には救急車を呼ぶ話までした。ほどなくして安心した様子で泣き止んだので、「お口の中にものを入れて遊ぶのはぜったいにダメ」と指切り。

 

氷が小さかったことが幸いしたけど、乳幼児の誤飲時の観察ポイントや初期判断、具体的な対処法が頭に入っていたこと、また乳児よりも幼児の方が(私としては)背部叩打や胸部圧迫がやりやすいイメージがあったので、私自身がパニックにならずに対応できたことは、まじめに病児保育に関わってきて本当によかったと思った瞬間でした。

 

※誤飲の対処法は、こちらに詳しいです!オカン・オトン必読!!

http://sickchild-care.jp/kakomon/5066/

 

かくして、、、号泣パニック状態でも、論理的な質問を次々と浴びせてくる娘氏(4才)をみて、彼女にとっては、自分が論理的に納得できることが最大の安心なんだな、、、と判明。リケジョかなあ。笑