◎すきなようにおどる

f:id:okamoto4433:20151204122416j:image

 
最近、娘氏がよくおどっている。
バレエのような、フラダンスのような、なにかの踊り手を真似ているようなおどり。
 
きっかけはなんだろうか?
フラメンコに心酔している叔母(私の妹)に影響を受けたのか、先日見に行ったフラダンスが印象的だったのか、家のテレビに映っていたフィギュアスケートを観ている風でもなかったのに実は観察していたのか、ピナバウシュのDVDが大笑いしてリピートするくらいおもしろかったからなのか、はたまた保育園で練習しているらしいお遊戯会的なものによって身近に感じたのか。
 
たぶん、どれということもなく、そういった小さな体験が複雑に折り重なっているように思う。
 
そんななか、たまたま自宅の近くのバレエスタジオの前を通り掛かったので、バレエっていうおどりがあるけどやってみたい?と聞いてみると、一瞬の合間をおいて娘氏が言った。
 
バレエっていうのは、きまったようにおどらないといけないの?
 
どちらかというとそうかな、と応えると、それならやらない、と即座にきっぱりと言った。すがすがしい顔をしている。
 
わたしはこの感性を邪魔していないだろうか?
 
今日帰ったらピアバウシュのDVDを流しておこうかな。ピナバウシュはわたしには難しい。夫氏は生前のピナバウシュの舞台を観て、感動して泣いたらしい。娘氏は、爆笑してよろこぶ。こわがって飛ばしてと泣く。気に入れば真似ておどる。それはうれしそうにおどる。
 
きまったようにはおどらない。
どうかそのままで。
わたしが邪魔をしませんように。